おそろしい話だ。
ここまで在沖米軍が沖縄で野放図になれるということが。
また明日
6月14日夜にパラシュート降下訓練を強行するという。
沖縄県や嘉手納町が SACO 合意違反だと強く抗議し、防衛省も米側に抗議したにもかかわらず、だ。
もう、言葉がない。
どんな言葉も通用しない。
協定も、言葉も、人間性も、常識も、なにもかも、
なにもかも、通用しない。
言葉が通じないのだ。
在沖米軍基地の傲慢さには。
4月24日、周囲に住宅が密集した嘉手納基地の上空で6年ぶりのパラシュート降下訓練をおこなった。怒った住民が強く申し入れをしたばかりだが、
5月10日、米軍にとって沖縄住民の声は人間の声ですらないのだろう。再三の県民の抗議や防衛局の中止要請にもかかわらず、夜間パラシュート降下訓練を強行。
しかも、昨夜の訓練は沖縄防衛局も把握しておらず、なんらの協議どころか、連絡もないままの訓練。
沖縄防衛局が訓練を把握したのは、今日11日の朝のことだというから、住民不在どころか、日米間の情報共有も一切なかったことになる。
稲田防衛相、米軍に中止申し入れ 嘉手納基地のパラシュート降下訓練 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
そもそも、1996年の SACO 合意ではパラシュート降下訓練を伊江島補助飛行場へ移転することで合意したはずだが、そんなことはおかまいなしだ。
今回もそうだが、
米軍はなぜ伊江島ではなく、わざわざ住宅密集地のど真ん中にある嘉手納での降下訓練を選ぶのか。
米軍のホームページでは、SACO 合意を危険度の高い訓練の際に「迅速なサポート提供するためには嘉手納は適している、などとぬけぬけと語り、自慢そうに写真を見せびらかす。
DVIDS - Images - USAF, USA members maintain jump proficiency [Image 7 of 8]
伊江島ではなく嘉手納で降下訓練をやりたい理由。
嘉手納の住民と町を、軍事訓練のダミー (標的人形) に見立て、わざと危険度を高めた訓練がそんなにスリリングで楽しいのか。
眼下の住宅密集地を敵陣に見立て、兵士に興奮と危機感を高めての訓練なのか !
嘉手納でこんな訓練が可能であるなら、
次はニューヨークのセントラルパークで同じ訓練をやればいい。
セントラルパークを囲んで住宅密集地がひろがるマンハッタン。
こういうことだ。
在沖米軍は我々を人間とも思っていないし、
彼らにとって嘉手納の町は、北部訓練場に作り上げたハリボテのベトナム村と同じなのだ。
人権などカケラも考慮しない。
米軍基地が沖縄や日本を守るためにあると妄信するお花畑の人間は、その現実を直視しなければならない。
我々は米軍のハリボテ人形にしかすぎぬ。
もしそうでなければ言葉ぐらい通じるはずではないか。
こんな野放図な米軍基地はまたいつか事故を起こすだろう。そしてそれについて責任をとる気もないだろう。
夜間降下訓練「明確な説明なかった」 沖縄防衛局長、米軍対応に強い不快感 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長は11日午前、米軍嘉手納基地上空で10日夜に強行された米軍のパラシュート降下訓練について「事前に日米で認識の共有に至らぬまま訓練が行われたことは、非常に遺憾である」と述べ、沖縄防衛局の照会まで米軍から連絡がなかったことを批判した。嘉手納町議会の徳里直樹議長らの抗議に対し、沖縄防衛局で答えた。
中嶋局長によると、沖縄防衛局がパラシュート降下訓練を把握したのは11日朝。米連邦航空局の航空情報(ノータム)をチェックし判明した。中嶋局長は「何も聞いていないということで米軍に確認したが、明確な説明がなかった」と、米軍側の対応に強い不快感を示した。
一方で、町議会が全面禁止を求めたパラシュート降下訓練への言及はなかった。徳里議長は降下訓練について「絶対に容認できるものではない。特に夜間訓練は危険が伴う」と指摘。米側からの連絡体制や住民への影響の軽減化に向け「地元の意見が反映できるよう、政府はしっかり米側と話し合いを持っていただきたい」とした。
琉球朝日放送 報道制作部 ニュースQプラス » 嘉手納基地で夜間のパラシュート降下訓練を強行
防衛局の中止要請にもかかわらず、10日夜、嘉手納基地では初めてとなる夜間のパラシュート降下訓練が実施されました。
10日夜の訓練ではおよそ15人の兵士が3回に分けて嘉手納基地に降下する様子が確認できました。訓練の様子を確認した嘉手納町の當山町長は、降下したうちの1人が目標を大きく逸れたと指摘し、「基地周辺には密集市街地が形成されていて、そこに降下してくるということになると大きな被害に発展しかねない」と危険な訓練に憤りを示しました。
また嘉手納町住民は「訓練は伊江島じゃなかったんですか?たまには読谷に落ちたりもしましたよね」「安心できないです。いつ自分たちのところに落ちてくるか分からないので」などと話していました。
なぜ住宅密集地も近い嘉手納基地で夜間訓練を強行したのか、ここから記者解説でお伝えします。
久田記者「昨夜この訓練を嘉手納町役場の屋上から見ていましたが、兵士たちが飛行機から飛び降りる瞬間は、目視では確認できないほどの高度でした。訓練に詳しい方にお聞きしたところ、高度3,000mほどの上空から降りたのではないかということでした」
そんな高さから降りて市街地に流されたりしないんですか。
久田記者「心配ですよね。現場で見た限りでは、飛行機は嘉手納基地に対してこのような経路で接近しまして、嘉手納基地の外周よりも北のあたりで降下を始めていました。5分以上も空中を漂って、着地したのはこのあたり。その分、風の影響を受けています。また1人が大きく南へと逸れていったのを見ると、事故の危険性も高い訓練だと改めて認識させられました」
映像を見ても、夜間にこのような訓練をすることは危険ではないのかと感じます。
久田記者「この訓練、実は先月24日の日中にも行われました。このときが嘉手納基地では6年ぶりの実施だったんですが、その後わずか2週間あまりで再び行われたということで、訓練の常態化に対する不安や地元軽視に対する反発が強まっています」
久田記者「嘉手納町議会はきょう、臨時議会を開き抗議決議と意見書を全会一致で可決しました。決議では『一歩間違えば周辺住民を巻き込む重大な事故を引き起こす極めて危険な訓練』と指摘して、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練の全面禁止を求めています。また県も沖縄防衛局長らを呼び出し、緊急に抗議しました。その場で富川副知事は、アメリカ軍がこの訓練に対し驚くべき認識を持っていることを指摘しました」
富川副知事「米軍のホームページ等によると『嘉手納は適している』という旨の記事*1もありまして、これがよもや嘉手納常駐化するというようなこととか。これまで積み上げた合意の中から外れるようなことがあってはいけないことだと思っております」
久田記者「パラシュート降下訓練を伊江島に集約することは、21年前に日米政府が合意したことです。しかしアメリカ軍が公表した写真には『嘉手納基地の陸域、水域はパラシュート降下訓練に適している』という説明がついていて、軍は嘉手納を使いたいという意思がにじみ出ているわけです。危険な訓練ですから、伊江島でも行わないほうが望ましいのは当然ですが、日本政府は日米合意の遵守をアメリカ側に徹底させなければなりません。これについてのきょうの説明がこちらです」
沖縄防衛局・中嶋局長「嘉手納飛行場についてはあくまでも例外的な場合に限って使用されると。今般、なぜそのような例外的な場合にあたるのかについて、アメリカ側から十分な説明もございませんでした」
結局、どの程度が“例外”にあたるのかはアメリカ軍側のさじ加減ひとつだということが露呈したと思います。
久田記者「日本政府には、例外を強調するのではなく、原則をしっかり守らせる責任があります」