Osprey Fuan Club

~ 沖縄の歴史から現代の政治まで ~

どれだけ沖縄戦を「捨て石」にするのか ~ 激戦地の土を辺野古埋め立てに使うことは、犠牲者の遺骨を米軍基地の踏みつけにすることです

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沖縄の南部は沖縄戦墓所といってもいいほどだが、

その土を日本政府は、米軍基地建設の埋め立てのために使うという。

 

 

いったい何を血迷ったらこうなるのか、

 

76年前の沖縄戦

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US Army in WWII: Okinawa: The Last Battle [Chapter 17]

 

そして「土砂」開発場所は、あの「魂魄の塔」のすぐそばに予定されている。この辺りは沖縄戦最期の激戦地といわれ、南部に追い詰められた大勢の県民、そして兵士が命を奪われた。魂魄の塔は、米軍の収容所に収容されていた住民が、頭髪や皮膚が付着したまま道路や畑や丘や森に散っていた遺骨を集め、魂魄の塔を建立した。周辺にはそれだけではない、地図に書ききれないほどのたくさんの慰霊塔が建てられている。また、そのすぐ北側には陸軍野戦病院の本部壕がある。

 

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魂魄之塔 - 沖縄県営平和祈念公園

 

なぜこの場所にこれほどの慰霊碑が集中しているのか、沖縄戦をほとんど知らないものにとっても、その理由は明白だろう。

 

そのただ中で、辺野古の米軍基地建設のための「埋め立て土砂」用の採掘場を開発するというのだ。

 

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白い軽石のような、珊瑚のかけらのような、そんな細かな遺骨が散らばっている土地を、よくもよくも、米軍基地建築の「土砂」として利用するなどと考えつくものだ。わざとなのか。沖縄のサンゴの海を殺す赤土では飽き足らず、今度は沖縄戦の犠牲者の遺骨までもを土砂にして海を埋め、沖縄に基地を押しつけるというのだろうか。

 

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沖縄戦の遺骨が眠る土地に鉱山の開発計画 戦跡を含めた「歴史の風景」を守れるのか | 沖縄タイムス

 

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しかも、シーガーアブとは地続きで不可分に接している。

 

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2月12日、「魂魄の塔」横での鉱山開発について沖縄県と交渉 --- 知事は自然公園法第33条2項に基づき、開発中止命令を出すべきだ!/// 鉱山に隣接したシーガーアブの総合調査の検討も表明(追記あり) - チョイさんの沖縄日記

 

日本が始めた戦争、その沖縄戦から今年で76年目だが、なぜこの国は、つい76年前の苦しみの経験どころか、目の前の危機的な状況からも目を背け続けるのだろうか。

 

いのちひとつひとつに向きあうことを知らない「国家」は暴走する。「情報を流されたらあかん」からと、救えるいのちですら殺しながら撤退した。手榴弾を渡し、薬物を注射し、洞窟の入り口を爆破し、これが日本軍の撤退だったが、その沖縄戦の作戦を担った高級参謀 (八原) は、ちゃっかり高級捕虜として高級な扱いを受け、正月早々に復員する。

 

1945年6月17日 『生命を助けるビラ』 - 〜シリーズ沖縄戦〜

兵庫県洲本市出身の陸軍兵の証言

 6月17日だったと思います。隊長が兵を集めて、『総斬り込みを行う』と告げましてね。… 決死の総斬り込みに向かう直前、洲本市出身の陸軍兵○○さんは隊長に呼び止められる。たばこを1本。そして特別な任務を命じられた。「全部、後始末しろ」

 命令を言い渡した隊長は数十人の部隊を引き連れ、陣地を出て行った。残されたのは1班の4人。片山さんとフクダという初年兵、現地で召集された学生と防衛隊の隊員。階級は片山さんが一番上だった。すぐに「後始末」の意味を理解した。

 「集落の外れに、負傷兵を集めた小屋があったんです。僕はそこへ行って、手りゅう弾を投げ込みました。小屋の中に何人おったか、生きとったか死んどったか、なんも分からんです。とにかくアメリカに捕まって、情報を流されたらあかん。そういうことです … けがをしたら治療はないんです。誰も助けてくれへん。ついて来れるならついて来い、ついて来れへんかったら、そこでおしまい。それが沖縄戦でした」

玉砕せよ~沖縄戦~ 具志頭でのできごと - Battle of Okinawa

 

沖縄戦で死んだ兵士たちは、みんなこの国が送りだした若者たち・少年たちだ。血だらけで焼け爛れ、沖縄の土地に散らばったままの若者たちの遺骨を、どうしてまた再び「土砂」として海に投げ入れ、なぜに米軍の足元で踏みつけにさせなければいけないのか。

 

このおぞましい自国のいのちと尊厳の踏みつけに、声をあげなければならないのは、この国の国民です。

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県民のみなさん、糸満・八重瀬のみなさん

新基地建設の埋め立てに

遺骨混じりの土砂を使わせてはなりません

 

ご存知の通り、政府は辺野古新基地の埋め立てに、南部の土砂を使う計画です。土砂総量20625m(東京ドーム約16杯分)のうち、約7割を糸満、八重瀬の鉱山から採取するといわれています。

 

この地は先の地上戦で多くの県民や兵士が戦死、あるいは餓死した場所で、遺骨の多くは未だ回収されず眠ったままです。遺骨が眠るその地域の土砂を新基地建設の埋め立てに使うのは、人道上許されないことです。

 

3月1日から県庁前のひろばで行った抗議のハンストでは大勢の人が支援に訪れ、国内外から寄せられた署名はわずか5日間で4万筆を超えました。県議会でも採取に反対する意見書が全会一致で採択されました。

 

多くの人の反対の声や県議会の意見書を無視し、政府、開発業者は強引に採掘を始めようとしています。

 

基地建設の埋め立てに使うことは、無念にも亡くなった戦死者やその遺族の方々を冒涜する行為ではありませんか。私たちは県民に大きな声で訴えます。

 

ちむぐくるどう、でぇーいち県民が力を合わせ「戦没者、遺族を冒涜する南部からの土砂採取をやめさせましょう」

 

魂魄の塔

採掘されようとしている鉱山

 

開発業者は遺骨が混じる表土だけを別の場所に移し、下の土砂を採取した後にまた埋め戻すと言っています。しかし、重機で表土をかき出せば、遺骨は混じり合って個々の判別は難しくなります。しかも遺骨は石灰層のすきまに落ち、地下深くに入り込んでいることも少なくありません。土には戦死者の血もしみ込んでいます

 

☆「ガマフヤー」の具志堅隆松さんらが再び要求項目を掲げハンストをおこないます。

19、20日県庁前広場

21~23日平和祈念公園

 

ネット署名はこちらから

南部土砂を新基地建設に使うな! - action-nanbudosya ページ!

島ぐるみ宗教者の会/「ガマフヤー」支援者の会

連絡先:action.nanbudosya@gmail.com 事務局谷大二

 

action-nanbudosya.jimdofree.com

 

 

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