米軍嘉手納基地内で風にあおられ舞い上がった消化剤とみられる白い泡=2018年5月4日午後0時20分ごろ。沖縄タイムス。
PFOS (ペルフルオロオクタンスルホン酸)とは、2009年のストックホルム条約により残留性有機汚染物質として国際的に指定、規制されている。
日本国内では化審法 (化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律) が改正され、平成22年 (2010年) 4月以降に、国内での製造・輸入・使用等が禁止された。・・・はずである。
その PFOS が、なぜ、今も我々の水源地や浄水場から高濃度で見つかるのか。
しかも調査もできない。
なぜこんなことがまかりとおる!?
嘉手納基地周辺の有機フッ素化合物「PFOS」の検出状況
米軍基地では、日本国内や米国内で製造が禁止され、輸入も禁じられている毒物を含んだ消火剤などが平然と持ち込まれ、使用され、そして「事故」という名の戯れで垂れ流されている。
そうとしか考えれられないのだ。国内では製造規制されているのだから。
再びだ ! 嘉手納基地で大量の泡 - これまでも有害発がん性物質を含む消火剤が大量流出しても、日本側に一切報告なし - 在沖米軍基地事件簿
Okinawa: Video from Facebook group - Air Force amn/nco/snco - seems to show yesterday’s mass release of fire-fighting foam at Kadena Air Base.
— Jon Mitchell / ジョン ミッチェル (@jonmitchell_jp) May 5, 2018
Full: https://t.co/nBRHTDfA83 #嘉手納基地 #消火剤 #日米地位協定と基地公害 pic.twitter.com/nuXwpQEIEA
嘉手納で酔った米兵が有害物質を含む消火剤を大量流出、日本側に通知もせず - 在沖米軍基地事件簿
そして、我々はこの汚染された水を余儀なくされているという事だが
それについて、一切米軍は情報を出さず、また消火剤や燃料などの流出事故があっても、基地内の立ち入り調査を一切拒んでいる。
なぜ、こんな状況が「今も」沖縄でまかり通るのか。査察権もなく、どうやって汚染水から子どもたちの命を守ることができるというのか !
米軍も日本政府も、
県民の生存権を守ろうとはしない。
いったい嘉手納基地の内側はどうなっているのか !
ジョン・ミッチェル氏の新著「日米地位協定と基地公害」が暴露
沖縄の環境問題の本質を理解する上で重要な本が、このほど刊行された。ウェールズ生まれの調査報道ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏による『日米地位協定と基地公害―「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれて』(岩波書店)である。
米国情報自由法(FOIA)を駆使しての公文書公開と、退役あるいは現役の兵士、軍雇用員やその他の内部告発者からの聴き取りで入手した情報にもとづく力作である。彼の調査活動がいかに米軍にとって不都合であったかは、海兵隊犯罪捜査部がミッチェル氏を監視し、その取材活動を妨害したことが雄弁に物語っている。そして彼は、基地公害をもたらす主犯は米軍であるが、それを隠蔽(いんぺい)することに加担している共犯者が日本政府であることを暴いている。
飲料水源のPFOS汚染
ミッチェル氏がこの著作で「21世紀のエージェント・オレンジ」として紹介しているのが、沖縄の人々の飲料水源を汚染する物質として近年急速にクローズアップされてきた米軍起源の環境汚染物質の有機フッ素化合物PFOSである。
この問題が表面化したのは2年前の2016年1月であり、県民に飲料水供給を行う県企業局が、嘉手納基地周辺の河川からPFOSが高濃度に検出された、と発表したことが端緒である。
沖縄タイムスが報じた北谷浄水場ならびにその水源地の長田川ポンプ場、比謝川ポンプ場、そして嘉手納基地排水(大工廻川)のPFOS検出状況は図の通りである。日本にはPFOSについての水質基準がなく、米国環境保護庁が2016年に定めた健康勧告値70ng/Lを準用しているが、それを超える値が北谷浄水場の浄水にも検出されている。
実はこの勧告値は、緩すぎるとして米国国内でも見直す動きがあるものである。嘉手納基地とつながる大工廻川での濃度が高いことから、企業局は「基地由来の蓋然(がいぜん)性が高い」とし、原因究明に向け基地内への立ち入りを求めているが認められず、米軍との因果関係を立証できずに足踏みしているのが現状である。
実はPFOSに汚染されているのは、嘉手納基地周辺の河川だけではない。 ・・・続きを読む
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内容紹介
地球最大の環境破壊者、米軍。その基地はダイオキシン、白リン弾、核物質などで高濃度に汚染されている。環境意識の高まりから米国内や他国では浄化に乗り出す一方、日本では地位協定が基地公害を隠蔽する。垂れ流される燃料、燃えるにまかされる化学火災、重金属に汚染された土は埋却して終わりだ。沖縄や横須賀など全国の基地の知られざる汚染を暴く、衝撃のルポ。
内容(「BOOK」データベースより)
地球でいちばんの環境破壊者、それは米軍である。米軍基地はダイオキシン、白リン弾、核物質などで高濃度に汚染されている。高まる環境意識を受けて、米国内やヨーロッパなどでは浄化に乗り出しているが、日本では日米地位協定が基地公害を隠蔽する。燃料はたれ流し、燃えるにまかされる火災、海に捨てられた化学兵器、重金属に汚染された土は埋却して終わりだ。かつて「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれた沖縄をはじめ、岩国、横須賀などの在日米軍基地の知られざる汚染を暴く、衝撃のルポ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ミッチェル,ジョン
1974年ウェールズ生まれ。調査報道ジャーナリスト、沖縄タイムス特約通信員。明治学院大学国際平和研究所研究員、東京工業大学非常勤講師。日本外国特派員協会「報道の自由・報道功労賞」Freedom of Press Lifetime Achievement Award受賞
Kadena Air Base