Osprey Fuan Club

~ 沖縄の歴史から現代の政治まで ~

元米軍パイロットの訴え・空軍基地の消火剤 PFAS 汚染で娘を失った ~ 嘉手納や普天間の PFAS 基地内調査を !

いま一人の元米陸軍パイロットが戦っているのは、ISIS やどこか他国の軍ではない。彼は今、自分が所属していたアメリカ軍と戦っている。

 

2020年3月11日、ワシントンのキャピトルヒルでの退役軍人問題に関する下院分科委員会で、パイロットであるジム・ホームズが証言した。ホームズの17歳の娘カエラが、2019年3月に亡くなったのだが、自分の軍役のために娘が「究極の代価」を支払うことになるなど想像もしなかった、と語った。彼の家族は有毒な基地の水にさらされた。

Retired Army pilot testifies that daughter’s death likely linked to firefighting foam used by military - U.S. - Stripes

 

米軍基地は湯水のようにエネルギー資源を浪費している、世界で最もエネルギー効率の悪い組織だというだけではなく、

 

環境破壊と汚染を生み出す根源であるということに、日本はもっと意識を持つべきである。

 

なぜなら、在日米軍のリソースを供給しているのも我々日本国民の税金であれば、深刻な汚染被害をうけている被害者も我々であり、またクリーンアップ費用負担を担うのもすべて我々なのだから。

 

しかも汚染は金銭の問題ではない。

 

考えてみてほしい。失われた娘のいのち、失われた愛する者のいのちに見合う金額など、この世で誰が設定できるというのだろうか。

 

今、ひとりの元米軍パイロットが戦っているのは、他国の軍ではなく、自国の軍である。そしてその問題は、他人事どころか、まさに直球で沖縄の基地汚染の問題である。

 

アメリカ国防総省の準機関紙『星条旗新聞』の3月12日に出た記事を簡単にご紹介したい。

  

ホームズ氏におこったことは、沖縄に住む誰の親におこるかもわからないことだ。

 

アメリカ陸軍の退役したパイロットが、娘の死がおそらく米軍基地の消火泡と関連していると証言

Retired Army pilot testifies that daughter’s death likely linked to firefighting foam used by military - U.S. - Stripes

March 12, 2020

 

9/11のテロ攻撃がアフガニスタンで新たなアメリカ戦争を引き起こしたわずか数ヶ月後、ジム・ホームズの娘は生まれた。2002年。その時、陸軍パイロットは、彼が遠方で殺された場合に、父親のない人生が彼女に与える影響を心配したものだった。

 

しかし17年後彼女の喪失を嘆くのは自分だとは想像もしていなかった。カエラは希少脳腫瘍との15ヶ月の戦いを戦った後、17歳の誕生日のわずか数日後、昨年の2019年3月に亡くなった。娘カエラ・ホームズの死は、フロリダのパトリック空軍基地で数十年間使用されていた消火用泡で汚染された飲料水に関連していると、今、父親は思っている。彼の家族は16年間、その空軍基地や周辺に住んでいたのだ。

 

ホームズは、「カエラは、美しく知性的で愛情のある娘であり、心から陸軍の家族を愛していました。とても前向きで、学校でも優秀で、父をがっかりさせるようなことは一度もなかったんです」と、米軍施設、退役軍人および関連機関に関する下院予算委員会でのサブパネルでの証言で述べた。 「自分が忠実に仕え戦ったのと同じ軍隊によって毒され、私は唯一の子供を失いました。」

 

ホームズは下院議員たちの前にたち、何十年もわたる米国および海外の基地での消火剤の使用に関する国防総省ペンタゴンのより強力な対応を要求しました。 AFFFと呼ばれる泡消火剤には、PFASとして知られるペルフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質が含まれています。 有毒物質および疾病原因特定物質に関する連邦政府機関によれば、1950年代から非粘着性調理器具から撥水防汚布までの製品に使用されてきたその人工化学物質は、がんリスク、先天性欠損症、その他の健康問題の増加に関連しています。

 

水曜日に、ホームズは議員らをまえに証言したことは、パトリック空軍基地の水サンプリングが地下水が環境保護庁が飲み水として安全だとするよりもはるかに多くのPFASを含むことを示した時ですら、彼は、その地域の水が PFAS に汚染され続けていたことをまったく知らされていなかったということだった。 汚染について尋ねたとき、空軍関係者は、全く問題はないと語ったとホームズは証言した。

 

「私たちが言われ続けてきたことは、「問題ありません」ということだけでした」とホームズは語った。 「空軍指導部と国防総省は、パトリック空軍基地とその周辺に住むすべての軍人、扶養家族、民間人を完全に裏切ったのです。」 

 

以下、記事は続くのでぜひ読んでもらいたいと思う。

Retired Army pilot testifies

 

 米国防総省のモーリーン・サリバン次官補代理(環境担当)は、同省が2016年に火事以外での泡消火剤の使用を禁止し、24年までの全面使用禁止を決定しているとし「米兵や家族らの懸念に適切に答えている」と強調した。

娘は「PFAS」汚染水で死んだ 元米兵が基地の健康被害指摘 有害物資の規制強化訴え | 沖縄タイムス

 

まったく、他人ごとではない話で、アメリカですらそうなのだから、「太平洋のゴミ捨て場」とまで呼ばれている沖縄に至っては、問題はもっと深刻である。

 

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PFOS汚染 日米合同委員会の闇に – QAB NEWS Headline

 

泡消化剤の大量噴出の際に嘉手納の米兵が投稿したと思われる動画で、ネットで多く拡散された。泡の蓄積がまだ少ない段階での撮影で、なぜ噴出を止めないで撮影したのか疑問が残る。

https://media2.giphy.com/media/101FpUfWiGZFVm/giphy.gif

 

ospreyfuanclub.hatenablog.com

 

 

消火剤の大量噴出にも「周囲に影響ない」と伝える、基地問題の基本的な知識が欠落している本土メディア。

 

ospreyfuanclub.hatenablog.com

 

 

あげくに、

知ってて黙ってた日本政府。

 

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骨の髄まで米軍に専有されているため、結果として米軍よりも数段劣るウソくそな組織になってしまっている、米軍以下の日本政府。

 

ospreyfuanclub.hatenablog.com

 

 

ホームズ氏は、アメリカ国内だけではなく、海外のアメリカ軍基地の消火剤使用に対してのペンタゴンの対応について声をあげている。

 

彼はもちろん空軍パイロットとして知っているからだ。どれほど醜悪な汚染を海外の基地で展開しているかということを。

 

ホームズ氏は娘さんを失ったことで声をあげているが、我々は、もうこれ以上基地の犠牲をだすわけにはいかない。

 

嘉手納や普天間の基地内汚染の調査にむけて、すぐにでも動いてほしい。

 

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