米軍と自衛隊の一体化: 日本版海兵隊の沖縄配備を考える

沖縄に『日本版海兵隊』が来るらしい

 

NHK沖縄】 「陸自の水陸機動団一部沖縄に」

11月16日 16時14分

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沖縄のアメリカ軍トップのニコルソン四軍調整官は、うるま市のキャンプ・コートニーで記者会見し、陸上自衛隊に新設される「水陸機動団」の一部が沖縄に配備されるという認識を示しました。

この中でニコルソン四軍調整官は、南西諸島の防衛強化のため陸上自衛隊に新設される上陸作戦が専門の「水陸機動団」について、「連隊の1つが沖縄に来ると思っている」と述べました。

そのうえで、「キャンプ・ハンセンかキャンプ・シュワブに配備されればアメリカ軍とともに活動できるし、個人的には非常に期待している」と述べ、「水陸機動団」の一部が沖縄に配備されるという認識を示しました。

またニコルソン氏は、オスプレイ石垣島新石垣空港や大分空港に緊急着陸したことについて、「とても残念なことだが最先端の技術を持っているので、安全な場所に着陸でき、負傷する人間もいなかった。安全に飛行させるため、搭乗員には訓練をさせている」と述べました。

「陸自の水陸機動団一部沖縄に」|NHK 沖縄県のニュース

 

『水陸機動団』、いわゆる『日本版海兵隊』の沖縄配備に関する報道は、これまでにもあったが、日本政府から正式な通達は今のところない。しかし、アメリカ様がおっしゃるのだから、その通りになるんだろう。

 

琉球新報】 基地負担軽減、有名無実化に 沖縄に日本版海兵隊 政府検討、米軍移転後に

2017年11月1日 06:00

防衛省自衛隊が来年3月に新設する陸上自衛隊の「水陸機動団」を沖縄県の米軍キャンプ・ハンセンにも配備する方向で検討していることが31日分かった。複数の関係者が明らかにした。2020年代前半に在沖縄米海兵隊約8千人がグアムなど国外に移転することをにらみ、次期中期防衛力整備計画(中期防)に盛り込むことを目指している。ハンセンに自衛隊が配備されれば、海兵隊移転による「沖縄の基地負担軽減」は有名無実化する。地元合意もなく県民の反発は必至だ。

 

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日米共同訓練に参加する陸上自衛隊員=2008年3月、沖縄県金武町の米軍キャンプ・ハンセン

 

 防衛省関係者によると、日米両政府が8月、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化するため、基地の共同使用促進を再確認したことを受け、ハンセンなど在沖米軍基地の共同使用に向けた協議を開始した。

 日米両政府は06年5月に合意した米軍再編ロードマップ(行程表)で、ハンセンについて「陸上自衛隊の訓練に使用される」と明記。既に自衛隊による訓練数が増加しているが、在沖米海兵隊の国外移転により運用に空きができる。そのため自衛隊の使用増加が可能になるとみられている。

 水陸機動団は「日本版海兵隊」と呼ばれており、離島奪還作戦などへの対処を目的とする。オスプレイを導入することが決まっており、県内離島での訓練も見込まれている。

 来年3月に約2100人で編成し、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地に2個連隊が配備される。当初計画では約3千人、3個連隊を新設する予定となっており、残る1個連隊の配備先としてハンセンが検討されている。

 ただ、防衛省は3個連隊目を新設するかを決定しておらず、流動的な部分も残る。また米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設など、米軍基地建設に反対する県民感情を踏まえ「難しいのではないか」(同省関係者)との声もある。

基地負担軽減、有名無実化に 沖縄に日本版海兵隊 政府検討、米軍移転後に - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

 

ニコルソン中将は、『水陸機動団=日本版海兵隊』が『キャンプ・ハンセンかキャンプ・シュワブに配備されればアメリカ軍とともに活動できる』と述べているわけだから、米軍と自衛隊の一体化を進めるというわけだ。

 

自衛隊が初めて沖縄に来たのは1972年。沖縄が日本国の一部になってからだ。

自衛隊の前身である「警察予備隊」が発足したのは1950年。同組織は2年後に「保安隊」となり、1954年には「自衛隊」となった。

その頃、まだ米軍に統治されていた沖縄人の多くは、沖縄が日本国の一部となることを望んだ。

日本国は、沖縄に戦争を持ち込んだ国だ

そんな日本国の一部になりたいと願った人びとは、郷土を破壊され、肉親を奪われた「沖縄戦」を忘れていたのだろうか。

 

あの当時、彼らの意識の中に「沖縄戦」があったならば、沖縄人を盾にし、捨て石にした「日本国」を『祖国』と呼び、そこへの『復帰』を望んだとすると、それは『狂気の沙汰』としか言いようがない

 

普天間基地の移設問題、在日米軍人・軍属による事件事故、嘉手納基地や伊江島補助飛行場の騒音問題など、今日、復帰後世代の我々が、数々の米軍基地問題を抱えることになったのは、一体誰の責任か。

 

沖縄にある米軍基地問題に無関心な人びとの責任か?

米国の属国となった日本国の責任か?

沖縄を我が物顏で使用する在日米軍の責任か?

多くの在日米軍基地を押し付ける日本国民の責任か?

 

いや、彼らだけの責任ではない。

沖縄戦」という記憶を都合よく消失して『祖国復帰運動』を頑張った人たちに、責任の一端があると考える。

そう、日の丸を振った当時の沖縄人の責任でもあるのだ。

 

 

復帰運動が盛り上がった当時の日本国は、既に「自衛隊」を保有していて、「在日米軍」の駐留も認めていた

「日本国への復帰」を望むからには、自衛隊も、在日米軍も、「もれなく付いてくる」と考えるのが自然である。

 

日本国の47番目の県となった沖縄に「自衛隊」が置かれたのは自然なことであり、既に沖縄に駐留していた「在日米軍」が存続するのも当然であった。

日本国の一部になることを望んだ以上、それらを「拒否する」のは理論的に無理がある。

だから米国は在日米軍基地問題を『日本の国内問題』と認識し、沖縄が『米軍駐留を受け入れた』と思っているのだ。

 

ospreyfuanclub.hatenablog.com

 

日の丸を振った当時の沖縄人が、
『日本国には復帰したいが、日本軍を彷彿させる「自衛隊」はいらない』とか、
『日本国の一部となれば、沖縄から米軍基地がなくなる』と、

勝手に思い込んでいたとしたら、全く御都合主義でナイーブだ

 

日の丸を振り、沖縄に戦争を持ち込んだ「日本国」を「祖国」と呼んだ当時の沖縄人は、米軍の駐留を認め、自衛隊保有していた「日本国」に属したい、と熱望し、行動を起こし、それが認められ、『祖国復帰』を成功させた人びとである。

そんな人びとは、いま、メディアで報じられている『日本版海兵隊の沖縄配備』や『米軍と自衛隊の一体化』をどう考えるのだろう。

 

今の状況が「子のため、孫のため」になっているのか?

 

こんな状況にするために、沖縄戦の教訓を忘れ、「本土並み」の生活を手に入れようとしたのか?

 

日の丸を振った当時の沖縄人にとって『祖国復帰』とは何だったのか。

復帰後世代の我々にとって『本土復帰』とは何だったのか。

 

双方が、きちんと「復帰」を精査しなければ、いつまでも沖縄の米軍基地問題は解決しないし、米軍と自衛隊の一体化がどんどん進むだけである。