まさに島を「捨て石」とする74年前のやり方 - 陸上自衛隊が地対空地対艦ミサイル弾薬庫を島に持ってくる
内部資料の陸自教科書(教範)には避難対策を明記し、火災などの際には「一キロ以上の距離」とあるのに、
それでも島の住民には何一つ説明がない。
すさまじい住民無視の
差別的基地配備が進んでいる。
そもそも、説明があったとしても、住民が2分以内に1キロ以上離れた場所に避難することなど、不可能である。
小学校もあり、集落の多くが含まれるというのに。
可能というなら、
自衛隊並びに、宮古島市の下地敏彦市長と、石垣市の中山義隆市長は、すみやかに緊急時の場合の市民への伝達手段と、二分以内の安全地域への避難計画を明らかに示し、
市民の面前で二分以内の避難の大技を、自ら披露してみなさい。
誘導弾火災「2分で爆発」 宮古・石垣の陸自訓練資料 「1キロ以上の距離避難」と対策明記 半径1キロ圏内に集落
2019年6月5日 06:00
沖縄県の宮古島市と石垣市に配備予定の陸上自衛隊の地対空・地対艦ミサイル(誘導弾)について、陸自武器学校の訓練資料で「直接火災に包まれた場合には1キロ以上の距離、または遮へい物のかげなどに避難する」と対策を明記していることが分かった。弾頭が火災に包まれてから、発火、爆発などの反応が起こるまでの時間「クックオフタイム」は約2分間と説明している。
宮古島市城辺保良の採石場「保良鉱山」。陸上自衛隊が、地対空、地対艦ミサイルを保管する弾薬庫や、射撃訓練場を整備する予定=2019年1月20日、宮古島市城辺(小型無人機で撮影)
地対艦ミサイルの異常発生時の対処方法が明記された陸上自衛隊の資料
弾薬庫を設置する宮古島市城辺保良の半径1キロの保良(ぼら)と七又の両集落に約230世帯450人、石垣市平得大俣の半径1キロの開南集落に約20世帯50人が暮らしている。
元航空自衛官で先島地域への陸自配備の問題点を指摘してきた軍事ジャーナリストの小西誠さんは「住民への説明では弾薬の保管量や民家との距離などの発表がなかった。危険性が分からず、不安は募る。住民が2分以内に1キロ以上離れた場所に避難できるか、も疑問だ」と話した。
小西さんが情報公開で、陸自教範「火砲弾薬、ロケット弾及び誘導弾」647ページを入手した。2013年改訂版で、「88式」地対艦誘導弾の異常発生時の対処法の中で、火災に触れている。宮古、石垣には後継の「12式」を配備する可能性があり、小西さんは「88式に比べ爆発力が大きく、影響は広がるかもしれない」と分析している。
防衛省は「石垣島、宮古島に計画の火薬庫では、災害防止、公共の安全確保を目的に、火薬類取締法等の関連法に基づき、十分な保安距離を確保している」と安全性を強調した。
防衛省は3月、宮古島市上野野原の駐屯地に約380人の宮古警備隊を新設。地対空・地対艦ミサイル部隊約330人を19年度末にも配備予定で、保良の弾薬庫が完成すればミサイルを保管する。石垣市でも駐屯地の造成を進めている。
逃げ道のない島を、
ミサイル基地と弾薬庫にしてしまうこの計画。
何度もいうが、ミサイル基地は島を守らないどころか、攻撃の標的にさせる。
島そのものが、
ミサイルの基底にされるわけだ。
いったいどんな冷酷と無知が、
こんな計画を推進したのか。
その「時」、自衛隊は住民をどう避難させるのか。その「時」は、火災とは違う。むろん、避難する距離は一キロでは足りないのだ。
まさに騙して島を捨て石とする、
74年前のやり方だ。
宮古島陸自配備:弾薬庫配備に反対相次ぐ 保良集落で説明会 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス