Osprey Fuan Club

~ 沖縄の歴史から現代の政治まで ~

伊江島わびあいの里のクラウドファンディング - 土地を奪われ、島民の知らぬ間に核爆弾投下訓練場にされていった島の、人々の生きるための非暴力の闘いの記録を !

NHK スクープドキュメンタリー『沖縄と核』

 

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核戦争を想定した米軍は、1953年から、県民に目的も明らかにしないまま土地を接収、ブルトーザーで轢きつぶし、ガソリンで畑を焼き、島の核爆弾投下訓練を行うための新たな訓練場を建設。土地と生活の糧を奪われた人々は、さらに、何も知らないまま核爆弾投下訓練場の足元で生きることを余儀なくされた。

 

そんななか、ひとびとはどのように圧倒的な権力と不正義にたちむかって、弾圧と戦っていったのか。非暴力抵抗運動「乞食行進」のただなかにいた阿波根昌鴻さんの日記を書籍化し、後世に伝えるためのクラウドファンディング

 

アーキビスト(資料保存専門家)らによる五年越しの丹念な資料調査を、ぜひとも後世に伝える歴史のひとつとして形にしたい。あと30日間でなんとか印刷費の工面をつけたいところです。ぜひご協力ください。

 

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■沖縄・土地闘争の記録『真謝日記』発刊

 1950年代、本土復帰を目指した沖縄で起こった島ぐるみ闘争に大きな影響を与えた、伊江島の農民たちの非暴力の抵抗である「乞食行進」。

 その中心だった故・阿波根昌鴻さん(1901年生~2002年没、享年102歳)が残した農民たちの生きるための記録、『真謝日記』を書籍化し、今後の平和学習、研究に役立ていきたいと考えています。今回、その印刷費30万円を集めたいと思います。

■阿波根昌鴻が残した資料

 沖縄県の北部、本部町からフェリーで約25分のところにある伊江島。島の真ん中にある、「城山(タッチュー)」と呼ばれる山が沖縄本島からも良く見えます。この伊江島に、沖縄戦を記録する資料館、「ヌチドゥタカラの家」があります。

 館内に展示してある資料と作品で「ヌチドゥタカラ=命こそ宝」を再確認すると共に、戦争を知らない世代や、これから生まれてくる子どもたちに、平和を作り出す人が一人でも増えてほしいと願いをこめています。

 この資料館を設立したのが、阿波根昌鴻さんです。阿波根さんは生涯を平和運動にささげ、「沖縄のガンジー」と呼ばれています。阿波根さんは、早い時期から当時珍しかったカメラを手に入れ、琉球政府や米軍と交渉の記録を残していました。この膨大な記録は単なる過去の遺物ではなく、市民の活動や当時の状況を知る重要な資料です。その資料の貴重さを感じた全国のアーキビスト(資料保存専門家)が2002年から調査会を発足し、今年で15年目を迎えます。

■土地闘争の住民の記録『真謝日記』とは

 今回発刊するこの「日記帳」は、1955年4月から7月にかけて、伊江村の真謝区民の行動記録として書かれたものです。同年3月に米軍によって強制的に土地を接収され、生活の途を奪われた真謝の人びとは、眼前の問題にどのように対処し、理不尽な状況を変えていくためにどのように声をあげていったのか ―― 当時の「日記」が克明に物語っているのは、人びとが生き延びるための足跡そのものであると専門家は語ります。

 区民による打ち合わせ、生活物資の配給方法、島外に出かける陳情団への支援、米軍や琉球政府との折衝、射撃演習への対応など、占領下での「たたかい」の原点を伝える記述が随所に織り込まれた貴重な記録です。

「土地を取られ、土日も演習され、子供達の養育も不可能であり 食量既になし

学生に弁当を持たさず、帰りに生イモをかじり(土曜)下痢もした(三日間)

金網を取って賠償し、農耕させろ。」 --『真謝日記』より

 

沖縄県内の図書館、学校へ配布

 発刊した『真謝日記』は、県内の学校へ配布し、歴史を学ぶ資料として活用して頂きます。また、阿波根昌鴻資料調査会では今後定期的に資料を公開する準備を進めており、「阿波根昌鴻資料」として、平和社会の実現に活かしてもらいたいと考えています。今回集まった支援は次の発刊に繋げていきます。

伊江島・わびあいの里

 「わびあい」とは、家庭も社会も国も、平和で豊かに暮らすためには、わびあいの心によってしか実現しないとの阿波根さんの信念から名づけられました。 現在、わびあいの里には「やすらぎの家」と「反戦平和資料館・ヌチドゥタカラの家」の二つ施設があります。

 ここは、平和学習のために訪れる修学旅行生や、全国、世界で暴力に闘うひとたちが集い、語り合う場であり、今なお基地強化が進む沖縄・伊江島の現状を学ぶ場所になっています。阿波根さんは、「平和をつくる最大の武器は学習だ」と言います。この機会にぜひ伊江島、わびあいの里を訪れて頂き、平和への想いを共有して頂ければ幸いです。

 

ぬちどぅ宝 !

 

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