72年前のきょう 1945年5月3日 「戦勝前祝会」
今日は憲法記念日。施行から70年になる。
その日本国憲法が施行される2年前、
72年前の今日、
首里城の地下にあった第32軍の司令部壕では、各部隊の首脳らが集い、酒が振る舞われていた。缶詰を使った料理ではあったが、ご馳走が並んでいた。
72年前の今夜遅くから明日にかけて、第32軍の総攻撃が開始する。
その勝利を祝うための「祝会」だった。
前線では、将兵らが何日も乾パンをかじり、いつ死ぬかに怯えている中で、
また数多くの壕で、やんばるの山中で、米軍の収容所で、
多くの住民が飢えに苦しみ、不安な毎日を過ごす中で、
沖縄にいた日本軍の首脳陣は、
酒とご馳走を目の前にして、自信過剰な軍人らが「戦争」について語り合っていたのだ。
こんな連中に命を預けていた人びとは、本当に不幸だ。
その「戦勝前祝会」から2年後に施行された日本国憲法。
軍国主義しか知らずに死んでいった多くの国民は、
武力を放棄すると明言した日本国の誓いを、どう思うだろうか。
軍国主義、今でいう「普通の国」のほうがいいよ、とでも言うだろうか。
否、世界の手本、先駆けとなって「平和を希求」した国に生まれた我々に対し、
いつまでも、その「誓い」を忘れずにいろよ、と言うに違いない。
あれは、大日本帝国によって殺された数多くの人びとに対し、
これからは、二度と誤ちを繰り返しません!という誓いなのだ。
いま、我々が連休を楽しんでいられるのも、その誓いがあるからだ。
その誓いを放棄すれば、必ず戦争がやってくる。