72年前のきょう - 1945年7月8日「沖縄人には時間もなく、人生もない」

http://www.archives.pref.okinawa.jp/USA/112-11-4.jpg

 

米軍は

沖縄に上陸する前から、沖縄の人びとについて、

沖縄が歩んだ歴史について、築き上げた文化について、風習について、

様々な分野の学者が研究し、報告書をまとめた。

 

前線に送られた米兵たちは、その要約版を聞かされていた。

知らされていた「沖縄人」と実際に会った「沖縄人」は合致していただろうか。

 

ある米海軍中尉は、

『沖縄人には時間もなく、人生もない』と結論づけた。

 

そこだけ切り取ると、沖縄の人びとを軽蔑しているような発言だが、

この米海軍中尉は、アメリカ人と沖縄人を比較して、そう述べたのだ。

 

アメリカ合衆国という超大国は、その建国以来、他国に侵略されたことはない。

そのような国の軍人の目には、「沖縄人」は摩訶不思議な人種に映ったようだ。

 

それは、そうだろう。

 

もし、アメリカ合衆国に外国の軍隊が上陸し、

沖縄におとされたのと同じ量の砲爆撃を加え、

民間人が戦闘に巻き込まれて家族や親族を失い、

土地を占領されて、敵に労役を義務付けられたとしたら、

アメリカ人は、どう反応するだろうか。

 

米海軍中尉は、沖縄の状況を自分の国と国民に置き換えて考えた時、

沖縄人と同じようには振る舞えないと悟ったはずだ。

 

アメリカのように個人主義的なものの考え方では、

到底、当時の沖縄人の行動は理解できなかったのだろう。

 

アメリカ人だけでなく、どの国の人びとも、

沖縄と同じことをされたら、復讐心に燃えるはずだ。

 

しかし、沖縄人は知っている。

暴力に対し、暴力で対抗しても、なんの解決にもならないことを。

 

沖縄には、こんな教えがある。

『チュンカイクルサッテーニンダリーシガ チュクルチェーニンダラン(他人に懲らしめても寝られるが、他人を懲らしめると寝られない)』

 

これは、「自分が殴られて怪我しても寝ることができるが、自分が相手に怪我をさせると心配で寝れないという意。人を痛めつけてはいけないという教え。」だ。

(沖縄方言辞典より: https://hougen.ajima.jp/e3924)

 

この教えがあるゆえに、沖縄人は今も苦しむ。

 

沖縄の人びとが歩んできた歴史の、どの時点をとっても、

一個人が持つ時間では解決できない、一個人の人生のなかではどうにもならない、

それくらいの大きな勢力と、大きな問題を抱えてきた。

 

しかし、暴力で解決しようなどとは考えない。

 

それが「沖縄人」だ。

 

決して『沖縄人には時間もなく、人生もない』わけではない。

抱えているものが、途方もなく大きいのだ。

 

その大きさは、個人主義のアメリカ人の感覚では、決して計れないだろう。

 

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→ 72年前の昨日 / 1945年7月7日 / ハワイに送られた捕虜
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