映画「残波」の紹介
2016年3月11日
「沖縄戦の頃と、ヤマトはなーんもかわっちゃいねってことだよな ! 」
五年前の今日を胸に・・・。
原発も、基地も、根底にあるものは同じ構造。
今日は映画『残波』をご紹介します。
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沖縄県那覇市の辻という芸者町に育ったヤクザの長嶺琉登(りゅうと)は母の形見であるジーファ(かんざし)をきっかけに理知と名乗る不思議な女に出会う。
琉登はヤクザから足を洗い、多額の報酬を得ようと、「ヤマト電力の放射能除染作業」に志願して仲間三人と共に島を出る。しかし、作業中に勃発した余震で大量の放射能を浴びてしまう琉登と仲間たち。
病院から抜け出して仲間と沖縄に帰る三人の手の甲には被爆を表す焼印が、極秘で押されていた。遂には、ヤマト電力は作業員たちの被爆死を隠そうと、島に暗殺者を送り込み、琉登の三人の仲間たちが次々と殺されていく。
琉登の母親の霊が宿るジーファを髪に挿す理知というじゅり(沖縄の古き芸者のこと)。
ヤマト電力の暗殺者とともに基地の移転問題の密約を結びにきた首相の秘書など、沖縄の人々の気持ちを踏みにじる現政権に立ち向かったのは沖縄の古くからのじゅりの心を持った一人の女だった。
絶望の中でも勇気と希望を持つことの大切さや誰も見ようとしなかった沖縄の魂を大胆に描いた、痛みあふれる傑作ダークファンタジーの誕生。