Osprey Fuan Club

~ 沖縄の歴史から現代の政治まで ~

日米地位協定 その不平等法は - 沖縄県が地位協定検証へ

 

日米地位協定によって在日米兵(軍人軍属)の地位は保障、優遇されている。

 

通常、外国人が日本に居住する際には自治体に外国人登録が義務付けられているが、地位協定により米軍人軍属はその登録の必要もない。

 

何人の米軍人軍属が日本に滞在しているかは、米軍からの数字の報告だけでよいことになっている。

 

しかも、ここ数年、明確な人数の報告はない。

入国審査も通らずパスポート提示もなしだ。

 

米軍が日本国内の基地を長年使って環境を汚染したとしても、地位協定によりアメリカには環境被害を完全に除去する責任はない。

 

米軍基地を返還しても、土壌汚染の除去や不発弾の撤去、使用済みの建物地下埋蔵物(上下水道)の撤去など、すべて日本政府が負担するのだ。

 

日本人が、米軍基地との境界を示すオレンジのラインを越えると逮捕されるが、米軍人軍属は基地の外に自由に出て行ける。そして、事件は常に「基地の外」で起こり続けている。

 

米軍人軍属による事故や犯罪、公務中となれば日本の警察は動けない。事故を起こした米軍人軍属が基地の中に逃げてしまい、捜査ができずうやむやになる交通事故や暴力事件のなんと多いことか。

 

ヘリやオスプレイの墜落事故の際、基地の外であるにも関わらず米軍が現場を包囲し、日本の警察が立ち入ることも現場検証も出来なかった。

 

全ては悪しき不平等法『日米地位協定』に定められた米軍の在日特権であり、沖縄県民のみならず、日本国内で適用されている。だが、米軍基地負担のない都道府県では、米軍人軍属の事件が起こることが殆ど無く、なんの問題も感じられないのであろう。

 

沖縄県はこれまでに何度も、国に『日米地位協定』の見直しを訴えてきた。

 

米軍人と軍属の地位協定適用の枠が若干変更になったものの、未だにその悪しき法律のため、事件事故が起こる度に、その占領軍さながらの傍若無人な行動と、日本国民の無意識の米軍忖度がやまない。

 

沖縄県の謝花知事公室長は、米国が他国と結んでいる地位協定日米地位協定の比較、検証の作業に着手する考えを示した。

 

日米間の協定の不平等さを明らかにし、国内での抜本改定への機運を高めることが狙いだ。

 

これは本来であればこれは、日本政府が行うべき仕事だ。

 

しかし、多くの米軍基地負担を沖縄県に押し付けている本土には、地位協定からくる不条理と危機感の実感がほとんどない。いわばリスクをすべて沖縄に押しつけて日米安保で守られているという幻想のなかでまどろんでいるようなものだ。

 

米軍に忖度し続ける日本政府に任せてはおくわけにいかない。

結局は不条理の数々を押しつけて安住しているのは日本政府それ自体なのだから。

 

沖縄県、米国と他国の地位協定検証へ 日米地位協定の不平等鮮明に

沖縄タイムス

2017年10月3日 12:30

 謝花喜一郎知事公室長は3日、米国が他国と結んでいる地位協定日米地位協定の比較、検証の作業に着手する考えを示した。日米間の協定の不平等さを明らかにし、国内での抜本改定への機運を高めることが狙い。県議会9月定例会の一般質問で金城勉氏(公明)の質問に答えた。

 

(資料写真)翁長雄志・沖縄県知事

(資料写真)翁長雄志・沖縄県知事

 

 謝花氏は「本年度予算を活用して検証し、分かりやすく示したい」と述べ、近く作業に着手する考えを明らかにした。外部に委託し、各協定の英語の原文を検証する方針だ。

 翁長雄志知事は地位協定改定に関する全国知事会での議論に触れ「改定の理念には理解を頂けるが、現実感がない」と理解が深まっていない現状を説明。その上で、全国的な議論の盛り上がりに向け「共通の価値観を持つなど工夫したい」と述べ、引き続き改定を求めていく考えを示した。

 

米兵凶悪犯野放し/「運用改善」の1996年以降 半数の62人、逮捕せず/元凶は日米地位協定

ライブドアニュース

警察庁日本共産党笠井亮衆院議員に提出した資料から